クラーク整骨院（厚別森林公園新札幌交通事故治療） | 日記 | 今こそ、安らぎを求めよう

　日本人は本当に豊かになったのでしょうか？少子化、高齢化、特殊詐欺をはじめ卑劣な犯罪、どれも現在進行形の社会現象です。
　経済的に豊かであったはずの国の人々が、どうしてこんなにも疲れているのか、という疑問が、日本を離れて暮らす私のなかに沸いて消えることがありませんでした。
　なぜストレスの溜まる古い伝統に現代の私たちが縛られ続ける必要があるのでしょうか？仕事のストレスは家族にも伝播して、結果的に家のなかでも学校でも皆とばっちりを食らっているのです。
　長期間にわたるストレスは、私たちの欲求不満を生み出し、必ずといってよいほど私たちはうっぷん晴らしを求めるようになります。それは酒に溺れることだったり、衝動買いだったり、浮気や不倫だったり、ネットへの中傷的な書き込みだったり、どれも自己中心的な行動です。これが日本人の弱さであり、日本の抱える本質的な社会問題だと私は思うのです。
　かつて豊かで恵まれているとされてきた私たち日本人には、アジアでの、いや世界でのリーダーシップを期待されていたにもかかわらず、蓋を開けてみれば企業の経済力を追い求めることだけが一人歩きをして、本当の意味での豊かさや、心の安らぎが欠落してしまったようです。
　衝動に駆られて安物を買い漁る時代はすでに終わりました。良質なものを適量求めていかなくてはいけなくなった今、私たちにとって良質の条件とは一体なんでしょうか？
　私の考える良質と呼ばれるための最低条件のひとつは、徹底した省エネの姿勢です。何故なら、すでに地球温暖化が深刻な問題となっているからです。毎年70億トン以上ものＣＯ²が大気圏に加わっています。地球が吸収できるＣＯ²量は陸地で14憶トン、海上で17憶トンと限られていますから、行き場を失った過剰なＣＯ²が地球温暖化や異常気象を生み出しているのです。
　地球温暖化の一体なにが問題なのか。異常気象の末には、洪水にしろ乾燥にしろ、より貧しい人々の難民化がはじまります。貧しさゆえにどこかへ売られたり、学校へ通えなくなる子供たち。貧しさゆえに手に職を得る機会も、社会的地位も得られない女性たち。貧しさゆえに略奪や内戦に加担していく男性たち。
　地球を救おうなんて偽善的なスローガンを掲げるのはもうやめて、そんなことより、私は建築家として先進国における省エネ運動を推進していきます。

　2009年　森　みわ著　「世界基準のいい家を建てる」より

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